2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

共鳴ではない

「鼻腔共鳴は存在しない」という話を、前回は書いた。 それが本当だとすると、それは衝撃的な事実である。 別に、指導者が間違ったことを言っているというつもりはない。 そういうイメージを持つことが、効果的であることは変わりない。 ならば、「鼻腔に響…

鼻咽腔閉鎖

鼻腔と口腔は、口蓋という仕切りによって分けられている。 口蓋の前方部は硬口蓋で、後方部は軟口蓋とさらに奥の口蓋帆そして垂れる口蓋垂からなる。 鼻腔と口腔は口蓋帆の奥で繋がっており、その部分から下を咽頭と呼び、咽頭から下の気道側を喉頭と呼ぶ。 …

緊張するのは

発声指導者の前では、常に最高のパフォーマンスを出したいという思いが強くなる。 しかし、人前で歌うことで、モチベーションが上がり、普段よりも良い声が出る人もいれば、 いつもできていることが緊張のためにできなくなる人もいる。 そこで、どちらが良く…

息をたっぷり流すとは

最近の発声練習で、チェックポイントとして気を付けていたのは、 ・常に吸い込むような感覚で声を出す ・全方向への響き ・音圧増大の響き ・高音強化 それなりに効果が上がっていたのは実感できていたのだが、 あまりにも効果重視になっていたようだ。 どち…

注射器のように

身体を注射器のようにイメージしてみる。 100均で売っているような、針のないプラスチックの注射器を逆さにした状態。 ピストンの先にある黒いゴムパッキンが横隔膜で、 ピストンの柄を下に引っ張って空気を吸い込む。 シリンダが胸郭で、その内部が肺という…

背中に息を回すとは

どこの発声練習でも必ず言われることは、「息を背中に回せ」だと思う。 それが発声の基本中の基本であり、究極の姿でもある。 しかし、そう言われてみたところで、 「はい、背中を回してみました」と、いくわけがない。 そもそも、私たちは背中を息が回るな…