デッサンのように

発声が、試行錯誤だと結論づけるわけにはいきませんが、

少なくとも、私は試行錯誤で出来たので、その可能性も存在するのは事実でしょう。

「頭で考えずに、身体に任せなさい」と教える指導者もいます。

でも、いつも試行錯誤では、歌として役には立たちません。

いつかは、試行錯誤から脱却しなければなりません。

そのときは、コントロールする力も必要となるでしょう。

一度出来たことが、出来なくなり、また出来るようになる。

その繰り返しだとは思いますが、なるべくそのサイクルを短くしたいものです。

そのときに大切なのは、なぜ出来たのか、なぜ出来なくなったのかを、

毎回その場で考える、結論づける癖を付けていくことが私は必要だと思います。

答えは間違っていても構いません。

デッサンの線描のように、徐々にまとまっていけばいいのだと考えます。

最後に絵としてまとまるのは、描き続けること、

修正し続けることの結晶だと思います。