舌根の位置

舌根の位置について、もう少し正確に書いてみる。

ここで書いている舌根とは、舌の奥の意味であって、

医学的には舌根は直視することはできないらしい。

私は舌根が上がると書いたが、本当に上がっているのかどうかはわからない。

正しくは、舌の中央部辺りが盛り上がっている。

だからその後ろがどうであるかは見えていない。

実は、この状態は喉の奥を開けようとするときに起こるようだ。

自分では、舌の前方は上がっていても、舌根は下がっているように感じている。

ちょうど、「イ」の発音をしている時に、舌の中央が盛り上がるのと同じ状態である。

そうやって大量の息を鼻の方へ送り込んでいると考えている。

 

Wikiで調べてみると前方舌根性という言葉があった。

これは言語学の用語であるらしい。

前方舌根性とは、舌全体を前に動かすことによって咽頭を広げることをいう。

逆に、舌根を後方に動かして咽頭をせばめることを後方舌根性と呼ぶ。

そして、さらに重要なことが書かれていた。

 

”母音の音色を決めるのに、高さ・後舌性・円唇性に加えて言語によっては前方舌根性が働く。

 音響的には前方舌根性をもつ母音は高い周波数成分が強くなり、「明るい」(brighter)音色に響く。”

 

さらに、こんな説明が続く。

 

”区別はかならずしも前方舌根性によって行われるのではなく、

喉頭の高さによって咽頭の容量を変えることもあるという。

このため「前方舌根性」という用語はやや不適当であり、

咽頭の拡張(Expanded)のような用語に変えた方がいいともいう。”

 

発声でも、舌を前に突き出すという練習方法がある。

これによって舌根が下がるというのだが、実際にその状態では歌えないので、

私は折り畳むようにして、舌を口の中に収めている。

このやり方がいいのかどうかわからないが、舌根を下げるにはそうしている。

上の説明のように、前方舌根ではなくても、咽頭拡張ができるのならば、

それは間違っていないのかもしれない。